「夢のあとに」の歌詞の翻訳に挑戦!
フォーレの楽曲に「夢のあとに」という歌曲がある。この曲はフォーレが1880年頃に書いた
op.7-1にあたる曲である。詩人のロマン・ビュシーヌの詩によっている。
大抵、歌ではなく、弦楽器(ヴァイオリンやチェロ)などで奏されることが多いので、このやや
メランコリックと言えなくもない旋律を耳にしたひとも多いと思うが、歌曲の詩を知らない向きも
あるかと思う。
辞書を片手に、私が翻訳してみた歌詞を以下に載せてみる。
眠りの中の 魅惑的なあなたの姿
その燃えるような幻影は 私に幸福を呼び覚ました
あなたの双眸はひときわ優しく、あなたの声は澄んで響いた
暁に照らされた空のようにあなたは光り輝いていた。
あなたに呼ばれ、私は地上を離れた
ともに光の方へと消え去るために。
空がわたしたちのために雲を開けていた
かつてない光輝、神々しい光が垣間見ゆる
だが、ああ!なんとしたことだ、夢想からの悲しい目覚め
私はお前を呼び求める、おお、夜よ、あの幻を私に返しておくれ
再び来たれ、幸せな輝きよ、再び来たれ
おお、神秘的な夜よ!戻って来ておくれ
Après un rêve Romain Bussine, 1830-1899
Dans un sommeil que charmait ton image
Je rêvais le bonheur, ardent mirage,
Tes yeux étaient plus doux, ta voix pure et sonore,
Tu rayonnais comme un ciel éclairé par l’aurore;
Tu m’appelais et je quittais la terre
Pour m’enfuir avec toi vers la lumière,
Les cieux pour nous entr’ouvraient leurs nues,
Splendeurs inconnues, lueurs divines entrevues,
Hélas! Hélas! triste réveil des songes
Je t’appelle, ô nuit, rends moi tes mensonges,
Reviens, reviens radieuse,
Reviens ô nuit mystérieuse!
原文も載せてみた。敢えて意訳した部分もあるが雰囲気は伝わると思う。
言葉をじっくり読んでから曲を耳にしたら、響きが違って聴こえる気がしたのが不思議であった。
vevoでヴァイオリンの演奏を見つけたので、音とともに楽しんで頂ければと思う。