朝からメンデルスゾーン三昧~ライプツィヒゲヴァントハウス管弦楽団
ラジオをつけて用事をしていると、ゲヴァントハウスで「フィンガルの洞窟」をやるという。
以前この曲について書いたので調べて見たら、丁度一年前の十月初旬に書いていた。
ライプツィヒゲヴァントハウスオーケストラは、メンデルスゾーンが、世界で最初と言われる
市民階級によるオーケストラだったものを、学長に就任した1835年から、屈指の管弦楽団と
して成長させていったものだ。それが現在もなお、第一線の活動をしているのが素晴らしい。
ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ブラームス、ブルックナー、そして本人の数々の
楽曲の初演も行った、非常に伝統のあるオーケストラである。
メンデルスゾーンの功績が音楽を書いたことだけによらないのはそこにもある。
リッカルド・シャイイーが「フィンガル」を振るのを初めて聴いたが、非常に端正で聴きやすく、
生き生きとして、若き日のメンデルスゾーンの書いたこの曲の魅力を十二分に引き出していたと思う。
曲が代わり、同じくメンデルスゾーンの八重奏曲をやっているが、こちらはどうも、イギリスの
演奏者たちによるもののようだ。
音がちょっとなあ、と思って暫く耳を傾けてみて、もしかしたら、と思ったのは、これは古楽器を使って
いるのではないか、ということだ。
古楽器というのは、現在のものより、音程がほんの少し低いのだ。同じ音でも低い。
これは説明しにくいが、すぐに違和感を感じる低さなのだ。
そのうえで書いてしまうと、余り上手い演奏とは思えない。古楽器だから良くないとは言わない。
でもこの演奏はそんなに良いとは思えないのだ。あとで口直ししよう。
メンデルスゾーンを聴くうち、朝から爽やかな気分になってきたので、ラジオを聴かず、特に聴きたい曲が
ないときの朝に、メンデルスゾーンを聴くのも良いのではないか、と考えた。
この二曲はいずれも、メンデルスゾーンが二十歳と十八歳の時に書いたものである。いやはや、である。
その後名曲と言われているものと遜色ない出来栄えなのだ。
両方とも大好きな曲なので、今朝はなんだか、いい気持ちである。
画像は英国の画家、ターナーによる、フィンガルの洞窟。嵐なのか、不穏な雰囲気さえ感じられる。