2015年11月21日
たまたま夜にショパンの夜想曲が聴きたくなって
時々、余り考えずに感覚で答えて、と言われたりすることがある。
理屈であれこれ言いたてたり、先にこうと決めつけたりせずに、
自分の感じるまま素直に、という意味だろう。
それに近い感覚かと思われるけれど、とにかくある日、夕暮れ時も過ぎ、
そろそろ東の空に月が登り始めるような刻限に、なんだか音楽が聴きたく
なった。
その時とくに何と迷うことなく、ショパンの夜想曲を選んでいた。
幾つか持っていた夜想曲集であるが、個別なら他の演奏家でも持っているけれど、
今はポリーニ、ルービンシュタイン、この二枚を所持している。
良し悪しではなく、いい意味で聴き流せるだろうとポリーニを選んだ。
このひとのショパンは多分賛否両論のある演奏になることが多いかもしれない、
そんな気がする。
曲によって合う合わないが結構ある感じなのだ。例えばワルツはピンとこないが、
ポロネーズならいい、とか。
18歳という若さでショパンコンクールに優勝した、だからショパンがその後も得意、
そんなことではないのであって、そこらへんが音楽の面白いところである。
さらっとした夜想曲を聴いていると、第一番から第五番あたりなど、初期のものに良い
曲があると感じる。
後期のものも勿論良いのだけれど、夜が段々ふけて行くその時に、聴いていて
しっくりきたのは第一番や第三番などだ。
とりわけショパン好きな訳ではないが、そんな夜であった。